安全は自分で守るもの

刑事ドラマの嘘!?


 こんにちは。セキュリティ・アドバイザー白井です

 さて、TVでは「相棒」や「科捜研の女」など多くの刑事ものが長きにわたって放映されています。なぜ、そんなに根強い人気があるかといえば、これらのドラマは基本的に「水戸黄門」と同じで、最後には『正義が勝つ』という構成であり、観る人に安心感を与えるからでしょうね。もちろん、演じている役者の魅力も大きな人気の要素です。

 さて、そうした刑事ドラマでは日本らしく、刃物で刺されて死亡した被害者の姿が映し出されます。お腹に刃物が突き立ったまま倒れているような映像です。あまり血も出ていません。テレビドラマですから、あまりに残酷で生なましい映像はNGなのでしょうね。

 でも、セキュリティ・アドバイザーの目からすると、全く抵抗もしないで、腹をひと突きされてあっさり絶命するなど、ありえないとつい思ってしまうのです。実際の事件を担当した本物の刑事の書いた記事やドキュメンタリーを読むと、刃物事件の場合、「一突き」で絶命したようなケースはまれです。防御創が手に多数あり、刃物の刺し傷もたくさんあり、出血多量で死亡するまでにかなりの時間を要したとわかるものが大多数なのです。
 
 気持ちが悪くなったなら、御免なさい。言いたいのは、刃物で襲われた時でも、必死で防戦すべくだということです。都合よく棍棒などないでしょうから、なんでもいいから手に持って刃物が直接肌に突き刺さるのを防ぐのです。仮に何もなければ、手で防ぐのです。傷を負いますが、致命傷にはなりません。それに、もし腹を刺されても一回では死にません。できる限り大声を出して何度でも抵抗してください。それが助かる道です。必死になれば、人の力はものすごく強くなります。痛みも忘れます。必死になってください。

 警視庁の資料では、刺傷事件の7割は刃物によるものです。そして、顔見知りからの刺されるケースがとても多いのです。相手が「キレる」言葉はやめましょう。それが高等な護身術です。あなたの平穏な人生を祈念します。